「Special Interview with Alexander Wang」

HUGE 10年03月号

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(冒頭一部紹介)

―レディスコレクションでは既に高い評価を得ていますが、なぜこの時期に《Mens T by Alexander Wang》を立ち上げたのでしょうか?
「あまり知られていないのですが、実は《Alexander Wang》はメンズからスタートしたブランドなのです。もともとユニセックスな服を作ることを目的としていたので、最初はメンズとしてもレディスとしても着られる服を作っていました。もちろんサイズなどの制約はありましたが、男性でも女性でも着られる服でした。その後ブランドが成長し、2007年にフルコレクションを展開することになったとき、レディスに集中することにしたのです。
今回メンズを再開しようと思い、構想を練っていたときにまず考えたのは、ブランドとして、また市場が求めているものに対して相応しい服を作りたいということでした。単にレディスのレプリカにはしたくなかったのです。そこで、女性が魅かれるメンズウェア、女性が男の中に見出すセクシャリティを探求してみようと思いました。逆から見た魅力という発想です。そういった男女間のバランスというのが特にTコレクションにおいては重要な感覚だったので、Tでメンズをローンチしようと思ったのです。完璧なタイミングだったと思います。」

―2010S/SメンズTコレクションのテーマやインスピレーションソースは何ですか?
「このコレクションはファッションラインではないので、テーマは特別設けていません。このラインは理解しやすいものであり、試着の必要さえなく、ただ”実装” するだけの服なのです。もちろん、素材は独自に開発したもので、シルエットもこだわっていますが、ファッションのことを何も知らない男性でも着られるコレクションであってほしいと思っています。服を理解しようとしたり、逆に気後れしたりもせず、ファッションの世界で何が起こっているかをまったく知らなくても、ただシルエットや素材を見て買いたい気持ちになる服であってほしいのです。