「BANG! BANG! BANG! Interview with Marc Jacobs」
マーク・ジェイコブスが語る、衝撃的なフレグランスについて

HUGE 11年01月号

 huge 201101

(冒頭一部紹介)

自らがモデルとなったセンセーショナルなヌード広告が話題を呼んでいる<マーク・ジェイコブス>のメンズフレグランス<BANG>。衝撃音を表すと共にセクシャルな意味も併せ持つそのネーミングは、マークがジムでトレーニングしていた時にふと思いついたアイディアだという。同時にボトルデザインから全体的なイメージまですべてが瞬時に定まったというマーク。モデルになることを提案したのはビジネスパートナーのロバート・ダフィだ。最初は戸惑ったが、最近の自身のルックスに満足していたことやメンズ香水にはパーソナルな思い入れがあったことから快諾した。しかし、服からインスピレーションを得たレディス香水とは異なり、<BANG>に合う服のイメージを思い描けずにいた。スーツやジャケットを着て撮影を始めたがうまく行かず、服を脱ぎフォトグラファーのジャーゴン・テラーが提案した銀色のフィルムの上に横たわってみるとすべてがまとまったという。

今にも”BANG”という音が聞こえてきそうな、拳で殴ったかのような凹みがついた遊び心とインパクトのあるボトルデザイン。さまざまな種類のコショウを使用したスパイシーでマスキュリンな香り。随所にマークらしさが表現され、メンズ香水にありがちなさわやかさや野心的なイメージはない。<BANG>は若いスピリットとコンテンポラリなマインドを持つマーク・ジェイコブスの世界観を表したオリジナリティ溢れる香水だ。

―どんな男性に〈BANG〉をつけてほしいですか。
「つけたい人なら誰でも。正直なところ、理想的な人物像が思い浮かばないのです。私自身は香水が大好きです。常に良い香りがする自分でいたいと思っています。毎朝スキンケアやヘアケアなど身だしなみを整える儀式をするのですが、香水はその儀式を構成する一要素です。早起きしてビタミン剤とジュースを飲み、シャワーを浴び、髭を剃り、ローションを塗る。そしてグルーミングの最後のステップが香水なのです・・・